詩人になりたかった僕たちへ

詩とは、こころの涙なのでしょうか。

2020-07-09から1日間の記事一覧

光かり(ひかり)

かなしい言葉をたくさん浴びた むねの裂ける様(よ)な 思いがしたここに在ることは変えられず 地べたを這う様(よ)に いきてきただからわたしは できるだけ やさしい言葉で伝えたい 誰かのこころ 裂くような 刃も融かす 光(ひ)かりとなりたい 松井絆

染み

染みや、よごれや そういったものを いとしく思ふ刻まれてきたもの いまは褪せたもの 形や 色を かえたもの だってもしここに無けりゃあ そうは成って いないのだから染みやよごれを いとしく思ふ 松井絆

明朝

明朝 七時 僕は旅に出るだろう陽(ひ)も昇らぬ内に起き出して そっと身なりを調(ととの)えて明朝 七時 僕は旅に 出るだろう一かけのチョコレイト 鞄に詰めて唸り声あげる 風の中 重たい荷物を身に着けて憧憬を胸に往くのだろう 松井絆

眼鏡

ずっと ずうっと そばに居て ぼくをひとりにしないでね できるだけきみを大切に 守りつづけていきるからずっと ずうっと そばに居よう ぼくのみらいを照らすのは 鼻梁のうえの きみ ただひとり 松井絆