詩人になりたかった僕たちへ

詩とは、こころの涙なのでしょうか。

かがみの国

ぼくの見たもの 何一つとして 傷つくことがないように かがみの国に仕舞ったよ あちらはこちら こちらはあちら 本物なんて見抜けない 誰にも触れない無傷の楽園 よくやった!王様よ この国くらい堅牢な カンペキな場所はあるものか 仕舞って仕舞ってさぁ仕舞…

大きくなぁれ。

ちいさなちいさな きみのこと いとしくみまもり 早 幾年 ガンバレ ガンバレ もう少し たくさん ミルクを 飲むんだよ いとしいいとしい きみのこと 未熟な僕が 傷付ける 小さなトゲも 大きな刀も きみにとっては 同じこと 未熟な僕は どれほどの 教えを きみ…

突破!

誰に向け 何に向け このエネルギーのすべてを 全霊を つくすのか なぜ わたしは また見うしない かくも くるしみなやむのか 疑問はなぜこの頭の左側で 悶々と渦を巻くように ただただ同じ道をめぐるだけ 抜け出せ 自由、その意味を知れ 噛みしめろ 噛みしめ…

カラマワリ

ヒマワリ ユレル カラマワリ カレハガ マエバ カラマワリ アナタトワタシ カラマワリ アイノ カラクリ カラマワリ 回れよ回れ 元の回転 戻れよ戻れ 本来の道 スナオニ ムキアイ コノ カラマワリ ヲ タダシイ ムキヘト ミチビキタイ 愛っていう、シンプルなは…

歌を詠む

わたしは歌を詠むのです それはいきていることであるから。 わたしは歌を詠むのです それがあいすることであるから。 わたしは歌を詠むのです 真っ直ぐあなたに届けるために。 わたしは歌を詠むのです こんな日が来ることを あなたとわかち合いたいから わた…

感情

やっかいだと思った 隅に 追いやりたくて 上手くいかなかったのだ それがあると いつも それがあると なにも 責められたのだ なじられたのだ 軽んじられ 踏みつけられ たいそう痛かったのだ ひとつひとつ、海の底へ さようなら、感情 わるいけれど 今しばら…

菊香 思へよ

可憐であるのか強靭であるのかはかなさと 健気なまでのその姿 侘しさを抱える者貧しさをただ嘆く者孤独に打ちひしがれる者すべて 我なり 菊香 思へ単純なる 研ぎたての刃の煌めきのようなにほひ にほへその鼻孔から胸へとゆっくりと吸収すると 良い あの花弁…

雨が降るように愛せばいい

雨が降るように愛せばいい 風が止んだなら 時が朽ちたなら怒りの源に触れてもその形は曖昧だった 光の水面に君が映るのを見ていたかった僕ごめんね。と何度言った 伝えても空回りするのはこの心の軽さ見つけたぞ見つけて欲しがった甘い時の声 今度こそ 今度…

しんがり

僕がしんがりをつとめよう キミがさびしくないように 小さな炎灯してさ キミがこわがらないようにこの先何があるかなんてね 分からないね、いつもそうだね 良いも悪いも判らなくなるよ ただ涙は流れるし ただこの胸は苦しみで満ちてこわがってるのは僕なんだ…

a sad night

哀しみが私を作り上げた? そう感じることに もう うんざりしているけれど悲しみが私を創り上げた 歓びではなく? 私はどこにいる償い切れないという幻想 断ち切れない錆びた鎖の束 溺れて沈んでいっても その先も その先も 深海はまだ深く 深海は続いてゆく…

空き地の音(ね)

広い 空き地の真ん中で とてもよい音のする楽器を 吹いている人がいる空に抜けるように 風に乗るように その楽器の音が 街に届いてゆく帽子を被ったその人は 広い空き地の真ん中で ただ一人 大きな空の下で たった一人で音を奏でるその背中は小さくても 僕に…

私という船

大海を静かにゆく 私という船が 僅かな波すら立てずに 聞こえるのは天体の音だけ比較対象もなくて 進んでいるのか景色は 動いているかしかし私の心は知っているスピードでもない 波紋でもない見えているものが 道標ではなく いま感じている静かな鼓動が 船を…

設定

シンプルな機械ほど操作がむずかしい 複雑なものは 手順もそれなりで意外とそれほどは迷わない この心にも設定ボタンがあればな いいのにな 松井絆

太陽を浴びた布団のにおい 涙があふれて こぼれてくる しつこいくらいなんども なんども 松井絆

僕は

だから僕は詩人になろう枯渇してしまった孤独を砂漠で潤そうどこまでも追ってくる嵐に焼かれよう いつかこのすべてをタイムカプセルにして埋めようだれも知らない場所に沈めて だれの目にも触れずに消える少し卑屈だろうか 引き裂いてしまいたいのだすでに引…

かなしみとしあわせと

「幸せとは」っていう主題は 人によってちがうから それに対する返答は なんだっていいのだけれどどうして 自分にとってのそれが わからなくなるんだろうねぇ ものすごく ふしぎだよ 松井絆

スナバ

公園の砂場で 気付いたら お尻も着けて真剣だなぜか分からないけど とにかく掘って 砂を 土を さわってよごれて固めて 固めて 何かを作りたい 下の方はひんやりしてて 新しい感じ 上の方は乾いてて さらさらしている何か作りたい 何か作りたい 松井絆

さかさのかさ

きいろとか 水玉もようや 透明の傘 逆さにして はしゃいでる逆さまの花みたいだよ 寒くないのかな全身をこわばらせて 防御だけしてる 苛立ちながら 身体が冷えてくああ 雪を集めてるの ああ 楽しくて 嬉しいんだね同じ世界に生きてるの 笑わないぼくは 愚か…

「わたしにできることなど何も無い」

迷路と 罠と 不安を多用した 特製のオーダーメイド いい趣味とは云えぬ この道程はしかし返品交換が 可能であるという 必要なのは 自らの意思ただそれのみ己にできることなど何も無い これは絶望などではない 真逆の魔法である 松井絆

愛しのルカシェンコ

今日も 愛しのルカシェンコ 広場で踊ろよ ルカシェンコ いつものお歌 聴かせておくれ 聴かせておくれ 聴かせておくれ皆が待ってる ルカシェンコ 拍手を打って 待っている ポスター1枚 20フラン 画家の傑作 リトグラフ笑顔でお出まし ルカシェンコ フリルたっ…

今より貴い今は

ぼくがむっつりと黙り込んでも ふざけて、遊んで、怠けても 時は等しく 流れていくようだ時は等しく 流れるけれど 振り返る 景色は 等しくはないだろう無理しなくていい 無理などしなくていい 今より貴い今は 無いきみがむっつり黙り込んでも また笑うまで …

初めましてのご挨拶

初めまして、松井絆です。 昨日でこのサイトが2周年となりましたので、初めてみなさまの前に登場してみる運びとなりました。 先ずはこのサイトへお越しいただいたみなさまへ、心より感謝を申し上げます。 いつもありがとうございます。 今日は、このサイトを…

賛歌

僕への奇蹟 奇蹟への道 天が降りそそぐ 陽光への賛辞は歌 松井絆

ノック

私の奥の 私ですらも届かない 扉を ノックしてください 優しく名前を呼び掛けて なんども なんども ノックをして諦めないで叩き続けて そこにある感情が 解放されるまで見届けて 私の涙を 扉から溢れることでしか 行き場のない涙をノックして、ノックして 私…

横顔の月

横顔まで見えるような 今夜の月のクレイドル あなたと一緒に寄りかかり ゆったりとして 微睡みたい静かな やさしい ウッドベースとサクソフォン ブラシで撫でる 揺りかごのドラムス横顔まで浮かんでる 今夜の月のクレイドル そのぼんやりとした 永遠の音楽 …

賢者の正体

しあわせに生きるコツはシンプルだ 自分の心に逆らわない ただ それだけ 松井絆

ダンス

自由な筈の大地を やっと踏みしめたつもり なのに 何故 その大地に また足を取られて 嘆いているんだ此処は何処だろう いつ答えが出るの 待つの それとも求めてる 次の地を 探して 胸は高鳴って 貴方に会って 勘違いして 踊って見せるよ 音もない道化師自由…

満月さんへ

この依存心を手放したいよ そうすれば 頼るひとがなくても つらくないから このヤワな心持ちを手放したいよ 逃げ出したくなるのが いやだからどんな強さで挑めば 認めてもらえるのだろう、だなんて いつまでも 外側に 求めてしまうなぁ満月さんへ ほんとうは…

初めて征く道

誰かが 何かを 言うだろう初めて征く道を 遮るようにして誰かは わらうだろう 変わり者だと 指差したくて誰かは 拾うだろう 君が落とした 大事なものを誰かは 問うだろう その先を知りたくてそして誰かは君と共にと 伴走を申し出るのだろう君の征く手を照ら…

使命

私はようやく この生の意味を知るなぜこんなにも 試されてばかりの 道なのか なぜこんなにも 向かい風は 吹いてくるのかわからなかったただ意味を持っていることは明確で それは磨りガラスに隠されて 目を凝らすほどに 正体が見えず もどかしいまま 絶えずそ…