詩人になりたかった僕たちへ

詩とは、こころの涙なのでしょうか。

かがみの国

 

ぼくの見たもの 

何一つとして

傷つくことがないように

かがみの国に仕舞ったよ

 

あちらはこちら

こちらはあちら

本物なんて見抜けない

誰にも触れない無傷の楽園

 

よくやった!王様よ

この国くらい堅牢な

カンペキな場所はあるものか

 

仕舞って仕舞ってさぁ仕舞え

二度と感じてなるものか

包んで隠して仕舞っとけ

次から次へと放り込む

 

あの太陽もニセモノさ

かがみの国に温度はない

あの海も空も鳥も花も木も虫も

お母さんもお父さんも

 

逆さ 逆さま なんかいびつな気がするけれど

ミナイフリシタ コトサエ ミナイ

ミナイ キカナイ カンジナイ

 

逆さ 逆さま かがみの国

この国の王様 わたしだけ

誰も入れない 無傷の楽園

 

二度と泣けない 無傷の楽園

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出口は、一緒にさがします。

気がついた時そこを出ることも見つめることもあまりに苦しいから。

堅牢であればあるほど間違ってしまう。

もう一度泣くことができますように。

松井絆

 

大きくなぁれ。

ちいさなちいさな きみのこと

いとしくみまもり 早 幾年

 

ガンバレ ガンバレ

もう少し

たくさん ミルクを 飲むんだよ

 

いとしいいとしい きみのこと

未熟な僕が 傷付ける

 

小さなトゲも 大きな刀も

きみにとっては 同じこと

 

未熟な僕は どれほどの

教えを きみに いただいた

 

今日があるのは きみ故よ

鈍い空色の下 かがやく命

きみに感謝を 告げたくて

ひとり こっそり涙する

 

大きくなぁれ。 いとしきみ

僕をずっと超えて行け

天より高く 伸びて行け

きみのたましい だきしめる

 

 

 

 

 

 

 

 

いとしい、大好きなきみへ

こんなに大きくなってくれたこと

今日の日を共に過ごせること。

奇跡の連続の中生きてきてくれたこと。

生き抜いてきてくれたこと。

感謝します。

ありがとう。

松井絆

突破!

誰に向け 何に向け

このエネルギーのすべてを

全霊を

つくすのか

 

なぜ わたしは

また見うしない

かくも くるしみなやむのか

 

疑問はなぜこの頭の左側で

悶々と渦を巻くように

ただただ同じ道をめぐるだけ

 

抜け出せ 自由、その意味を知れ

噛みしめろ

噛みしめろ

砕いて もう一度まっさらな

大地へ降り立とう

 

温め合うこころとこころ

見つめ合い出会う魂

削られゆく小石のように

人はかくも うつくしい

 

突破せよ 我

突破せよ 自分!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突破せよ、あなた。

松井絆

カラマワリ

 

ヒマワリ ユレル カラマワリ

カレハガ マエバ カラマワリ

 

アナタトワタシ カラマワリ

アイノ カラクリ カラマワリ

 

回れよ回れ 元の回転

戻れよ戻れ 本来の道

 

スナオニ ムキアイ

コノ カラマワリ ヲ

 

タダシイ ムキヘト ミチビキタイ

 

 

 

 

 

 

愛っていう、シンプルなはずのものが

ひょんなことで空回りをして

気づけば複雑に絡まったネックレスみたいに

解けなくなるもどかしさを

多くの、ほんとうに多くの人々、

わたしを含めた多くの人が

その事にあえいで

生きています

 

どんなに複雑に絡まったネックレスも

解くことはできる

解くことを諦めない限りできる

一人じゃ難しい時は

すぐに誰かに助けを求めていいんです

もしも隣にだれもいない時

或いは誰も思い付かないという環境にある時

わたしを頼ってはいただけませんか

 

言葉だけでなく

あなたにこの手を

伸ばしますから

 

松井絆

歌を詠む

 

わたしは歌を詠むのです

 

それはいきていることであるから。

 

わたしは歌を詠むのです

 

それがあいすることであるから。

 

わたしは歌を詠むのです

 

真っ直ぐあなたに届けるために。

 

わたしは歌を詠むのです

 

こんな日が来ることを

あなたとわかち合いたいから

 

わたしは歌を詠むのです

 

真の正解も 不正確も

ある訳ではないから

 

わたしは歌を詠むのです

 

見上げた夜の真ん中に

ただ月がひかっているから

 

わたしは歌を詠むのです

 

いろんな時間を通り抜けるから

 

わたしは歌を詠むのです

 

このこころで今をいきているから

 

わたしは歌を詠むのです

 

歌いたいから詠むのです

 

 

 

 

 

 

 

あなたへの贈り物、受け取っていただけたら、嬉しいなぁ。。。

 

松井絆

感情

やっかいだと思った

隅に 

追いやりたくて

 

上手くいかなかったのだ

それがあると いつも

それがあると なにも

 

責められたのだ

なじられたのだ

軽んじられ 踏みつけられ

たいそう痛かったのだ

 

ひとつひとつ、海の底へ

 

さようなら、感情

わるいけれど 今しばらく

君を沈めておくことにする

 

 

 

おおーい、おおーい、

 

 

声が、届かなくなった

 

光の届かぬ場所へ

あまりにも遠くへ

引き離してしまったがために

 

必要になった それが いま

 

しかし アクセスの 方法が

記憶ごと 感覚ごと この手に無い

 

 

 

おおーい、だれか

おおーい、だれか

 

『ここにいる!思い出せ!

 ここにいる!』

 

 

 いる!

 いる!

 いる!

 

 

 

 

 

松井 絆

菊香 思へよ

可憐であるのか
強靭であるのか
はかなさと 健気なまでの
その姿

侘しさを抱える者
貧しさをただ嘆く者
孤独に
打ちひしがれる者
すべて 我なり

菊香 思へ
単純なる 研ぎたての刃の煌めきのような
にほひ にほへ
その鼻孔から胸へと
ゆっくりと
吸収すると 良い

あの花弁を思へ
完璧なよわさの体現
永久をもたらす厚みよ

菊香に寄って
癒やされしたましいが
また咲くのを思ふ

 

 

 

 

 

 

重陽節句に寄せて‥

あなたさまに溢れる豊かさを願っております。

松井 絆

 

雨が降るように愛せばいい

雨が降るように愛せばいい
風が止んだなら
時が朽ちたなら

怒りの源に触れてもその形は曖昧だった
光の水面に君が映るのを見ていたかった僕

ごめんね。と何度言った
伝えても空回りするのはこの心の軽さ

見つけたぞ見つけて欲しがった甘い時の声
今度こそ 今度こそ
痛む脚を一歩前に送る
ただそれを繰り返す、工程という道


使命を与えてくれ給え!

使命を与えてくれ給え!

この命使って歓びたいのだ!












松井絆より、愛をこめて贈ります。
この詩に出会ってくれたあなたへ。

有難う
ありがとう