2020-07-24 祭り囃子 紐靴のつま先 蝉の声と 少しの動揺 落ちてくるような空が 息苦しいようだ水辺に舞って反射する 叫びとも 歓喜とも知らぬ 幼子たちの喧騒夜を割るように登り 闇に轟く太鼓のように 大輪の火薬ははじけて 我が胸へと焼き付けた遠い暮のお囃子よ 賑やかな煩雑さを好んだ 甘き香りの往来よ懐かしき音よ 松井絆