詩人になりたかった僕たちへ

詩とは、こころの涙なのでしょうか。

祭り囃子

紐靴のつま先
蝉の声と 少しの動揺
落ちてくるような空が
息苦しいようだ

水辺に舞って反射する
叫びとも 歓喜とも知らぬ
幼子たちの喧騒

夜を割るように登り 
闇に轟く太鼓のように
大輪の火薬ははじけて
我が胸へと焼き付けた

遠い暮のお囃子よ
賑やかな煩雑さを好んだ
甘き香りの往来よ

懐かしき音よ 
















松井絆